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【動画あり】クレーンゲーム景品のファミコン互換機で遊んでみた

コンピュータ

ゲームセンターのクレーンゲームなどの景品で見かける、ファミコン互換機を手に入れたので実際に遊んでみた。

動画

この記事の内容をまとめた動画です。こちらもあわせてご覧ください。

概要

今回、入手したのは「CASSETTE INSERT GAME POCKET X COMPUTER IN 194」という名前の製品で、「194」というのが内蔵しているゲームの本数を表しているらしい。

早速、外装から見ていこう。

外装

外箱は縦14cm×横21cm×高さ7cmほどで、手に持ってみると見た目の割に軽い。3種類のカラーモデルがあり、この個体はピンクと黄色のもののようだ。また、「アミューズメント専用景品」の文字が見える。

左に付いている緑色の輪は、クレーンゲームでアームを引っ掛けるために付けられていたもの
ピンクと黄色のカラーリングモデルだ
「アミューズメント専用景品」の文字が見える

中身

早速、開封してみよう。中に入っているのは、コントローラ兼用の本体、AVケーブル、取扱説明書である。Nintendo Switchを思わせるデザインだが、中央部は液晶ディスプレイではなく、また、色も塗装ではなくシールだった。

本体。デザインはシールである。中央部も液晶ディスプレイではなく、ただの絵である。

左上にAV端子があり、付属のAVケーブルを接続する。また、電源はACアダプタではなく単4乾電池4本を使用する。

本体上面左にAV出力端子があり、付属のケーブルを接続する。

背面にファミコンカセットのスロットがあり、ファミコンカセットを差し込んで遊ぶことができるほか、194種類のゲームを内蔵しており、本体だけでも遊ぶことができる。なお、これらのゲームはかつてのファミコンのゲームではなく、独自のもののようである。この辺が正規ライセンス品との違いと言える。

本体後部にあるファミコンカセットのスロット

内蔵ソフトで遊んでみる

右側面に電源スイッチがあり、ファミコンカセットを挿さずに電源を入れると、内蔵ソフトのメニュー画面が起動する。

内蔵ソフトのメニュー画面

数えてみたところ、外箱に記載がある通り、194本のゲームが内蔵されていた。本体中央には「POCKET COMPUTER IN 103」との表記があるが、これは以前の製品のものをそのまま使いまわしているようである。

194本すべてを確認するのは無理なので、その中から何本か遊んでみた。

F-22

縦スクロールのシューティングゲームのようである。ただし、弾を撃つのがAボタンではなくBボタンである。

日本と海外では、AボタンとBボタンの使いかたが逆(※)だそうで、PlayStation 4でも、◯ボタンと×ボタンの入れ替え機能があるほどである。本機のゲームも海外の作法に合わせて作られているようだ。

(※)日本ではAボタン・○ボタンが肯定・決定、Bボタン・×ボタンが否定・取消だが、海外ではこれが逆になる。

「F-22」のタイトル画面
「F-22」のプレイ画面。普通のシューティングゲームだ。ただし、射撃はBボタンで行う。

RACING FIGHTER

前の車に追突しないように避けながら前に進むゲームのようである。やはり、ここでも加速はAボタンではなくBボタンで行う。

「RACING FIGHTER」のタイトル画面。レーシングゲーム?
「RACING FIGHTER」のプレイ画面。前の車に追突しないように進むゲームのようである。

SLOTS

スロットマシーンゲームのようであるが、操作方法がよく分からなかった。取扱説明書に内蔵ゲームの一覧もあるが、大まかな紹介のみで、詳しいルールや操作法の記載はない。

「SLOTS」はタイトル画面がなく、いきなりプレイ画面になる。

ファミコンカセットで遊んでみる

手元に「桃太郎電鉄」(初代)と「ドラゴンクエスト3」のカセットがあるので、これらを使って動作を確かめてみよう。

「桃太郎電鉄」(初代)と「ドラゴンクエスト3」
ファミコンカセットを本体に挿した状態

桃太郎電鉄

手動プレイするつもりだったが、ボタンが連射され、意図せずして4人ともコンピュータによるプレイとなってしまったので、そのまま鑑賞したが、問題なく動作した。

「桃太郎電鉄」のプレイ画面

ドラゴンクエスト3

ドラゴンクエスト3は画面が乱れて起動しないこともあった。カセットを挿し直したり、リセットボタンを何度か押すと起動できた。ただ、これは本機の問題というより、ファミコンカセット全般に言えることだろう。

また、キャラクターを移動させようと十字キーの上を押すと、右に移動してしまう現象が見られた。(動画参照)

「ドラゴンクエスト3」のプレイ画面。

感想

内蔵ソフト、ファミコンソフトとも問題なく遊ぶことができた。気になったのはボタンの品質で、連射されてしまったり、十字ボタンを押しているのとは違う方向に動いてしまったりすることが何度かあった。外付けのコントローラは使用できないので、これで我慢するしかない。

また、ハードウェアスペックとして惜しいのは、映像出力がコンポジット映像のみ、というところだろう。コストを考えると仕方がないのだろうが、2022年現在の日本では、コンポジット映像を入力できるモニターを確保するのが、本機を使用する上でのハードルとなるのではないだろうか。

筆者が使用しているPCモニターにも、HDMIとアナログRGB入力しかなく、また、本記事の制作のために画面映像を収録する必要があったので、アイ・オー・データのGV-HDRECというキャプチャボックスを使用した。GV-HDRECは本来はHDMIキャプチャであるが、コンポジット映像もキャプチャでき、HDMIのスルーアウトもあるため、これを使ってモニターへの接続と画面の収録を行なった。

とはいえ、これがクレーンゲームの景品として提供できるほど低価格で作れるようになったことに驚かされる。さらに技術の向上と低価格化が進み、液晶ディスプレイ付きの製品がクレーンゲームの景品として手にできる日が来ることを期待したい。

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