フレッツ利用者が引っ越すときの注意点


NTT東日本/NTT西日本の「フレッツ」サービス(※)を利用している人が別の場所に引っ越すときの(自らの体験に基づく)注意点。プロバイダ契約とフレッツの回線番号の紐付けに気を付けよう、というお話。

(※)フレッツのサービスにもいろいろな種類があるが、本稿では「フレッツ光ネクスト」について記述している。

私の場合、プロバイダ(@nifty)サービスを、ダイヤルアップ(パソコン通信時代の流れを汲むもの)→ADSL→TEPCOひかり(かつて東京電力が提供していた光ファイバー)→フレッツ光ネクスト、と渡り歩いてきたため、TEPCOひかりからフレッツ光に切り替える際、今後また回線を切り替えることになったときの契約の手間を考慮して、あえて「with フレッツ」(※)ではない、別体型の契約にしていた(それを@niftyでは”with フレッツ”と呼ぶので紛らわしいわけだが)。

(※)一般に「with フレッツ」の契約とは、プロバイダ契約にフレッツ契約がセットになっており、プロバイダからフレッツの料金を含めて一括請求されるもののことを言う。ただし、プロバイダによって名称にばらつきがあり、例えば@niftyでは、「@nifty光ライフ with フレッツ」はフレッツサービスを含まない、プロバイダサービス単独の契約であり、フレッツサービスを含む契約は「@nifty光」という名称で提供されている。

私は、引越し前にちょっとした興味から、@niftyが提供する「IPv6接続オプション」を申し込んでいた。IPv6接続オプションはIPoE接続を提供するサービスだが、IDとパスワードで認証を行うPPPoE接続(※)とは異なり、回線レベルでの認証を行うため、申し込みの際には、たとえ回線・プロバイダ別体型の契約をしていたとしても、フレッツの回線番号(CAF〜)を登録する必要がある。この時点で、私のプロバイダ契約とフレッツ回線番号が紐付けられたことになる。

(※)この性質により、PPPoE接続は転居先や他人名義のフレッツ回線でも使用できる。

通常引越しをする際は、回線の移転手続きを行えば、回線番号ごと転居先に移るため、IPoEのように回線レベルで認証を行うサービスもそのまま利用できる。

私の場合、引越しをした際、元の回線も残す必要があったため、回線移転手続きは行わず、移転先の住所に新規にフレッツ回線を契約し、プロバイダには住所変更の手続きだけをしていたのだが、これが落とし穴だった。

この状態でも上述の通り、PPPoE接続によるインターネット利用は普通に行えるため、当初は何も困らなかったのだが、あるとき改めてIPv6での接続性を確認したときにIPv6接続が全くできなくなっている(※)ことに気づいた。

(※)正確には、フレッツ網(NGN網)内にある「サービス情報サイト」などにはIPv6で接続できる。

当初その理由が分からず、様々な設定変更を試し、@niftyへのメール・電話での問い合わせも行ったが解決しなかった。@niftyの問い合わせ担当者も「IPv6接続オプション」と「v6プラス」の違いをよく理解していないものと見られ、最終的には「このサービス、私が使用している機器には対応していない」という回答だった。

その後も様々な情報を参考にして原因を調べてみたが、ルーターに対して広告(※)されているIPv6アドレスが、@niftyから事前に通知されていた「240b:〜」(日本ネットワークイネイブラー社(JPNE)のもの)ではなく、NTT東日本のものである「2408:〜」であることや、元の回線でIPv6接続が可能になっていたことから、「回線変更の手続き漏れ」であることが判明した。

(※)IPv6における用語で、網側からルーターに対して使用するIPv6アドレスを通知することを「広告」(Router Advertisement、RA)という。

それが、この記事の迷走を生んだわけだが、大変なのはこの後であった。

フレッツ回線の紐付けを変更するための手続き(@niftyの場合)

IPv6接続オプションの申し込みや解除は@niftyの契約情報ページから行えるため、まず元の回線のIPv6接続オプションを解除した。続いて、新しい回線での申し込みをしようとしたが、申し込みフォームのフレッツ回線番号欄が従来通りの番号のまま変更不可になっていた。そのため、解除→再申し込みによる切り替えはあきらめて、@niftyに問い合わせを行うことにした。

新型コロナウィルス感染拡大の影響で、@niftyを含む各社が有人のコールセンター体勢を縮小しており、「手続きはなるべくネットで」と呼びかけているため、私も当初Webのフォームから@niftyに問い合わせをしていたのだが、フレッツ回線番号の紐付け変更は電話窓口でないと対応できないとのことで、以降は電話でのやりとりとなった。

担当者の説明によると、フレッツ回線番号の紐付け変更のためには、今の契約(@nifty光ライフ with フレッツ)をいったん解約して「無制限コース」(ダイアルアップ接続向けの契約プラン)に変更し、その後間髪入れずに@nifty光ライフ with フレッツを申し込み直し、その際に新しいフレッツ回線番号を登録する、という手順になるとのことだった。

この手順は@nifty側で行ってくれるとのことで、契約プランに依存する付加サービス(例えば、「ココログ」など)の使用不可や自動解約などは発生しないようにしてくれるとのことだった。

ただし、契約の切り替えに伴って、1〜2日程度だけ(フレッツ回線による)インターネット接続が利用できない期間が発生するとのことだった。もっとも、私はこのときすでにエキサイトの「BB.exciteコネクト(PPPoE接続プラン)」をメインの回線として利用しており(※)、@niftyのバックアップ回線の位置付けになっていたため、問題とはならなかった。

(※)@nifty利用時の通信品質があまりに悪く、その原因切り分けのため、BB.exciteも追加契約し、PPPoE接続先をBB.exciteに切り替えてみたところ、劇的に改善したため、そのままBB.exciteを主、@niftyを予備として使用していた。結局、構内配線やフレッツ網内の問題ではなく、@niftyの品質の問題だったことになる。

しかし、@niftyの契約情報の切り替えは月次でしか行われないらしく、2020年7月11日に手続き(上述の電話での依頼)を行ったにもかかわらず、7月中は「無制限コース」または「基本料金コース」(接続サービスを伴わず、月額250円でメールアドレス等の維持だけができる契約プラン)のままで、画面上の契約情報が切り替わったのは本当に8月1日になってからであった。

7月12日〜31日の間も、@niftyへのPPPoE接続はできており(上述の通り実際に使ってはいなかったが)、その点では担当者の説明通りだった。

電話でのやりとりの際、私は「IPv6接続オプションも付けたい」旨伝えたが、半ば強引に「v6プラス」を付けることにされてしまった。こちらの記事で触れているように、何らかの事情で(HGW有りと判定されて)「v6プラス」として開通してしまうと、また解除と申し込みをしなければならないため、7月中に「v6プラス」の解除を行った(なぜか、この操作だけは行えた)。

しかし、7月の間は@nifty側の契約管理上「無制限コース」「基本料金コース」の状態になっていたため、「IPv6接続オプション」の申し込みを行うことはできなかった。8月1日の夕方になって「@nifty光ライフ with フレッツ」開通の通知が来たのを受けて、「IPv6接続オプション」の申し込みを行ったところ、翌2日の朝になって「IPv6接続オプション」の利用開始通知が届いた。

これと並行して、ルーターをこれまで使用していたヤマハのRT58i(IPv6には対応しているがv6プラスには非対応)から同じくヤマハのNVR700W(v6プラスにも対応)に変えていたため、早速設定を行い、IPv6によるインターネットアクセスができることを確認した。