Kindle3とSony Reader PRS-T1の比較


(2011/12/10)

新Sony Reader(PRS-T1、黒モデル)を入手した。「自炊」派の観点から、これまで使用していたKindle3との比較してみた。 世代的にはKindle4と比較すべきだろうがKindle4は持っていないのでご了承を。

Kindle3とPRS-T1の大きさ比較
※両機を同縮尺で撮影
Kindle3 PRS-T1

 

日本語対応

国内メーカーの製品だけあって、メニューなどの表示も全て日本語になっている。フォルダ(PRS-T1では「コレクション」と呼ぶ)にも日本語を使用できるところがKindleに対するアドバンテージとなる。ただし、1階層までしか作れないのはKindleと同じ。

速度

モノクロ2階調1200dpiでスキャンして「自炊」したPDFを読み込ませ、ページめくりをしてみたところ、PRS-T1の方がKindle3に比べてかなり速い。Kindle3では、ときに数秒待たされることがあるが、PRS-T1では順方向でも逆方向でも秒単位で待たされることはなかった。

こちらのレビュー
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/20111101_487721.html

を見ると、Kindle4の方がより速いそうだが、Kindle3よりはPRS-T1の方が速い。

メモリ容量

Kindleは3も4でもメモリが増設できないのに大して、PRS-T1にはmicroSDカードスロットがあり、容量を増設できる。これだけでもKindle4よりPRS-T1の方を選ぶ理由になりそうだ。

表面

PRS-T1の筐体は前面は光沢加工になっており、指紋は付きやすいし、綿の布でこすっただけで傷が付いてしまった。世代を重ねるたびにチープになっていると言われるKindleに比べ作りは上質だが、個人的にはKindle3の質感の方が好きだ。

電源

PRS-T1がKindle3と比べて致命的に弱いのが電源周りだ。PRS-T1には省電力機能として、3日間操作がないと自動的にシャットダウンされてしまうようになっている。この省電力機能は無効にすることができない。PRS-T1はスリープモード(電源スイッチを押して電源を切った状態)からは瞬時に復帰できるが、シャットダウンした状態からの復帰には30秒以上かかる。このため3日に1回以下の頻度でしか使用しない場合は、そのつど30秒以上かけて起動しなおしになってしまう。Kindle3ではこのような制約はなく、PRS-T1の弱点といえる。

このような仕様になっているのはスリープモードでも電力の消費が大きいため、「充電池持続時間最長5週間」というカタログスペックを満たすためにはこうせざるを得なかったのだと思われる。OSとしてAndroidを使用しているからだろうか。(一方のKindle3はLinuxベースのOSを採用している)

ページめくりボタン

Kindle3は次のページに進むボタンと前のページに戻るボタンが本体の左右両側についているので、どちらの手でも同じように操作できる。一方PRS-T1はページめくりのハードウェアボタンは左下にしかないため、右手ではやや操作しづらい。PRS-T1の画面はタッチパネルになっており、画面上で指を動かすことでもページめくりができるようになっているが、PDFの「綴じ方向」を認識しないため、縦書きの本など右綴じの書籍の場合、画面上で指を動かす方向とページの移動方向が逆になってしまう。また、ハードウェアページめくりボタンにしても、右綴じの書籍の場合、ボタンのアイコン(「<」、「>」)とページの移動方向はやはり逆になってしまう。このあたりは、後発製品でありながら、先行製品を研究できていないと感じる。

ページ番号

PDFでは各ページに任意のページ番号をつけることができ、数字以外の文字も使用できる。Kindle3では日本語のページ番号をつけた場合は文字化けするものの、このページ番号をきちんと認識し画面に表示される。しかし、PRS-T1ではこのページ番号は無視され、単純に先頭から数えたページ番号が表示される。このため、目次ページに書かれているページ番号と画面に表示されるページ番号がずれてしまうという現象が起こる。せっかく日本語表示に対応しているのに残念な仕様だ。