CEATEC JAPAN 2011 レポート


(2011/10/09)

CEATEC JAPANCEATEC = Combined Exhibition of Advanced Technologies(最先端IT・エレクトロニクス総合展)

2011年10月4日~8日

千葉・幕張メッセ にて

今年のテーマは…ない、あえていうなら「3Dの沈静化」だ。

ポールにくくりつけられた3Dメガネで映像を視聴する来場者
3Dメガネはセルフ式で。

一昨年、昨年とどこを見ても3D一色の「オンリーイベント」状態だったが、今年は家電メーカーが軒並み4K2K(通常のHDTVの縦横2倍の解像度を持つ映像のこと)ディスプレイデバイスの展示に力を入れており各社ブースとも試聴待ちの行列ができていた他は、特にこれといったテーマも見当たらない状態だった。しかし、これは「盛り上がりに欠ける」のではなく、むしろ総合展として正常化したと言えるだろう。

その3D関連で言えば、昨年までは各社ブースで3Dメガネを配布・回収する係員が大量に動員されていたが、今年はある意味画期的なブースがあった。パナソニックのブースだ。昨年同様プレゼンテーションは3Dメガネをかけて見るようになっているのだが、3Dメガネを配布したり回収したりするスタッフはいない。そのかわり、座席の中に何箇所かポールが設置され、そのポールに座席数分の3Dメガネが紐でくくりつけられているのである。観客は着席すると近くのポールから自分で3Dメガネを取って装着し、プレゼンテーションが終わったらやはり自分で元の位置に戻して退場するのである。

昨年までの異常ともいえる3Dの盛り上がりが冷めたことを象徴する光景であった。

全録・タブレット・Ultrabook – 東芝

Ultrabookのdynabook R631
Ultrabookのdynabook R631

「REGZA」ブランドの範囲がどんどん広がり、このまま行くと「REGZA掃除機」とか「REGZA冷蔵庫」とか出てくるんじゃないだろうかという勢いの東芝。今回もREGZAブランドの各製品を来場者が手にとれる状態で多数展示していた。つまり、かつてのSEDのような「将来の製品」ではなく、すでに店頭で予約受付が始まっているような「近日発売の製品」が中心の展示となっていた。

特に来場者の注目を集めていたのが、インテルが提唱する超薄型ノートPCフォームファクタである「Ultrabook」を国内メーカーで初めて製品化したdynabook R631である。薄さを実現するため、バッテリーは交換不可となっているが、「必要な端子はすべて搭載する」というのがこだわったところだそうで、有線LANのケーブルも変換アダプタなどを用いずそのまま接続できる。

REGZAタブレット
REGZAタブレットは、7インチ型と10インチ型の2種類を展示。

REGZAブランドの製品では、CELL REGZAに搭載されていた「全録」機能を単体で切り出したものともいえる「DBR-M190」「DBR-M180」が展示されていた。全録用のHDDと通常のBDレコーダとしての用途に使うHDDは別領域になっており、全録レコーダと通常のBDレコーダという2つの機器が1つの筐体に入ったような設計になっているという。

 

また、通常タイプのBDレコーダの新製品も展示されていたが、型番は「DBR-」で始まっており、RD型番のものはなかった。今後RDシリーズはマニア向けのネット直販限定などになっていくのだろうか。

今年も自主放送装置多数展示

DXアンテナのDEM9203
DXアンテナの自主放送装置
マスプロ電工のHDEC2MD
マスプロ電工の自主放送装置HDEC2MD。

DEM9203。
当サイトがしつこく追い続けているISDB-T変調器(OFDM変調器)。今年も確認できただけでも、マスプロ電工、DXアンテナ、営電の3社が展示していた。このうち、マスプロ電工、DXアンテナの2社はブースも隣同士であった。また、それぞれの変調器(マスプロのHDEC2MDとDXのDEM9203)がまったく同じものであることが改めて確認できた。両機のOEM元とみられる中日電子は出展していなかったが、11月に行われるInter BEEでは3機そろって見られることだろう。

DXアンテナのブースではマンションの管理組合などでの使用を想定し、定点カメラの映像をミリ波伝送装置で伝送しDEM9203に入力して自主放送を行う、という実演を行っていた。

営電の3558Aと3556A
営電の自主放送装置3558Aと3556A。

また、この2社とはやや離れたところにブースを構えた営電では両社よりさらにシンプルで小型な変調器を出展していた。前面のディスプレイやボタンを無くしてインジゲータのみとし、操作はすべてLAN経由でPCから行うようにすることで1Uハーフサックサイズに抑えた3558A(HD用)、3556A(SD4ch用)を展示していた。

1ch用で業務用で20万円程度、家庭用なら3万円程度であったアナログ(NTSC)変調器に比べ、これらの変調器がまだまだ高価であることに変わりなく、これらの機器の顧客となる学校・ホテル・病院などにとって悩みの種である。彼らこそが地上波放送デジタル化による最大の「被害者」なのかもしれない。
【関連記事】ISDB-T変調器の今

そろそろロボットとしてネタ切れか? – 村田製作所

カーブ坂を上りきったムラタセイサク君
カーブ坂を上りきったムラタセイサク君

村田製作所のブースでは今年も「ムラタセイサク君」と「ムラタセイコちゃん」の実演が行われた。「DNA科学の『博士』がセイサク君・セイコちゃんに発見した秘密(=セイサク君・セイコちゃんにはムラタのDNAが生きている)をこっそり教える」という妙に設定じみたステージになっていた。実演内容として新しかったのはセイサク君がカーブが付いた坂道を登る、というものだけで、ロボットとしてネタが尽きてきていることをうかがわせていた。

Ultrabook – インテル

プロセッサメーカーということで、具体的な製品よりも、テクノロジーやコンセプトの展示が中心だったインテルのブースだが、今年は同社が掲げるUltrabookのノートPCの製品化が本格化してきたこともあって、各社のUltrabook製品の展示が中心となっていた。先に触れた東芝のほか、レノボ、アスース、エイサーの日本未発表の製品を含むUltrabookが操作可能な状態で展示されており、多くの来場者が側面からその薄さを眺めていた。

Lenovo IdeaPad U300s
Lenovo IdeaPad U300s
ASUS UX31
ASUS UX31
Acer Aspire S3-1(仮)
Acer Aspire S3-1(仮)
【リンク】CEATEC JAPANのウェブサイト
http://www.ceatec.com/

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