Inter BEE 2010 レポート


(2010/11/23)
Inter BEE2010 国際放送機器展
(Inter BEE 2010 : International Broadcast Equipment Exhibition 2010)
2010年11月17日~19日

幕張メッセ にて。2日目となる11月18日に取材。

FEDはまだ死んでない! – 池上通信機

FEDマスターモニタ試作機
FEDマスターモニタ試作機

ソニーを母体としてナノスピント型FEDを開発していたエフ・イー・テクノロジーズは2009年に清算され、2010年の8月にはキヤノンもSEDの開発断念を決め、FED(表面電界ディスプレイ)は、終わったものだと思っていたら、池上通信機のブースに再びFEDパネルを搭載したマスターモニタの試作機が展示されていた。CRTのマスターモニタと並べて展示され、CRTに近い画質であることをアピールしていた。しかも、2012年の発売を予定しているという。ナノスピント型FEDの技術はエフ・イー・テクノロジーズの清算後、台湾の会社に譲渡され、開発が続けられているのだという。これまでも、ユーザーの期待を裏切り続けてきたSED/FEDだけに、あまり期待しない方がよいと思うが、もし本当に発売されたら、それこそ「21世紀の奇跡」といえよう。

【動画】池上通信機のCRTモニタとFEDモニタ試作機の比較展示の様子
856×480ピクセルで制作されています。フルスクリーンでご覧ください。

ソニーは有機EL

CRT、有機EL、液晶の比較
CRT、有機EL、液晶の比較

そのFEDをあきらめたソニーは、有機ELの方に可能性を見出しているようだ。国内では家庭用テレビとしては有機EL搭載製品の販売をやめてしまっているが、池上通信機のFEDと同様に、放送・業務用モニタとしてまず、フィールドモニタ分野へ投入している。

比較展示では液晶と比べて黒浮きがなく、また、蛍光灯下でもCRTより映り込みが少ないことを説明していた。

自主放送装置花盛り – 各社

地上アナログ放送の停波まで一年を切り、放送局のデジタル対応がほぼ終了したため、デジタル化の主戦場はホテルや病院、学校、オフィスビルなどの構内放送設備に移ってきた。これらの建物では館内の放送室から変調器を使ってRF信号を送出し、館内のアンテナ配線を通じて各部屋のテレビ受像機に映像や音声を配信している。従来はアナログ放送と同じNTSCの変調器を使っていたが、今後アナログ放送停波によって、アナログRF信号の受信機能を持たない受像機に置き換わってくるため、送出設備もデジタル化する必要に迫られる。そこで、これらのニーズに向けて、従来の変調器と置き換えるだけで既存設備をそのまま使えるOFDM変調器が、メディアリンクスやアストロデザイン、ビデオトロンなど各社から出展されていた。

これらの製品は、SDIなどのデジタル入力だけでなくアナログ入力系統も持ち、また、別製品になっていることが多いMPEG-2エンコーダも内蔵することで、単体でISDB-T互換のRF信号を送出できるようになっている。

【関連記事】ISDB-T変調器の今

その他

ほとんど「3D祭り」だったCEATEC JAPAN 2010と比べれば3D関係の展示が占める割合は少なかったが、一方で今年のInterBEEはいたるところで、USTREAMによる生中継が行われていた。特にローランドでは、USBビデオクラスに対応している(=PCからWebカメラと同じように認識されるため、簡単にUSTREAM生中継が行える)ビデオミキサー「VR-5」の実演としてUSTREAM生中継が行われていた。

【リンク】Inter BEEのウェブサイト
http://www.inter-bee.com/

Inter BEE 2009レポート
Inter BEE 2008レポート
Inter BEE 2007レポート
Inter BEE 2006レポート