ゲームセンターの景品として手に入るデバイスを紹介する本シリーズ。今回手に入れたのは「デジタルスナップカメラ ミクロ」というもので、見た目は単なるミニチュアマスコットかと思う大きさだが、本物のデジタルカメラだという。どのようなものか確かめてみた。
開封の儀
約6cmの立方体の箱を開封すると、中から現れたのは、手のひらサイズ(というか指の上サイズ?)の本体、独自仕様のUSBケーブル、ストラップ、キーホルダーチェーン、取扱説明書だった。
本体は、デジタル一眼レフカメラを模した形状をしているが、液晶ディスプレイは付いていない。ボタンは電源ボタン兼シャッターボタンのみである。
microSDカードスロットがあって、その隣には、micro HDMI(見たことがない人も多いかもしれないが)端子に似た端子が付いている。
取扱説明書によると、「充電ジャック」とあり、「パソコンからの充電はしないでください」との記載もある。
筺体サイズを小さく抑えるためなのかもしれないが、わざわざ独自形状の端子とケーブルを採用しなくても、一般のUSB micro-BかUSB Type-C端子にして、ケーブルも省略すればよかったんじゃないかと思うのだが。
使ってみた
とりあえず、専用のケーブルを使って本体を充電し、micro SDカード(32GBのものまで対応しているとのこと)を挿して、電源を入れる(シャッターボタン2秒長押し)と、ライト(とはいうものの、被写体を照らす能力はなくただのLEDランプである)が点滅する。
電源投入時の点滅はエラーだそうなので、やり直してみるが、変わらず。
ここで、以前にも似たような現象があったことを思い出した。「Macで使用したmicro SDカードを使用するとエラーになる」というものだ。
mac OSは(Windowsでもそうなのだが)、書き込み可能なフォルダにアクセスすると、ユーザーには通常見えない隠しファイルを作成することがある。デバイス側がこれを考慮していないと、予期せぬファイルの存在によって処理がエラーになることがある。
そこで、Windows環境で初期化した直後のmicro SDカードを挿して電源を入れたところ、ライトが点滅ではなく点灯して電源が入った。
これで撮影可能になったはずなので、まず写真(静止画)を撮ってみる。ファインダーはないので、画角は完全にテキトーである。
シャッターボタンを1度押しすると、ライトが1回点滅した。撮影できたようだ。
micro SDカードを抜いて、パソコンで結果を見てみると、(ファイルフォーマット上は)1280×960(画角4:3)で撮影できていた。しかし、実際の撮影品質はVGAにも満たないようなもので、動画の解像度がVGAとなっていることから考えても、このカメラの本当の撮像能力はVGA程度と思われる。

そして、筆者にさらなる既視感を抱かせたのが、撮影すると画像左上に「yyyy/mm/dd hh:mi:ss」形式で書き込まれる日付表示だ。自動的(強制的)に書き込まれる上に、正しくない日付になっている。
これは、以前本シリーズで取り上げた、「コンパクトビデオカメラ」に酷似した仕様だと言える。
micro SDカードを見ると、ルートディレクトリに「TIME.TXT」というファイルがあるのも同じである。「コンパクトビデオカメラ」では、このファイルに正しい日付を記入して電源を入れると本体の日付がセットされるという記述があったので、今回のカメラでもおそらく同じ挙動になると推測されるが、取扱説明書には何も記載がないので実験するのは控えた。
続いて、シャッターボタンを2秒長押しで動画撮影を開始するらしいのだが、これがうまくいかない。何せ、電源オフが「シャッターボタン長押し4秒」なので、押す時間の長さで動画撮影と電源オフを使い分けなければならず、動画を撮影するには、押し始めてから2秒以上かつ4秒未満でシャッターボタンから指を離す必要がある。
これが筆者には思った以上に難しく、撮れたのかと思ったら電源が落ちていた、ということの連続だった。
そこで、単体での動画撮影は早々に見切りをつけ、パソコンとの接続によるWebカメラ用途を試してみた。
付属のケーブルでパソコン(Windows、Mac等)と接続し、UVC(USB Video Class; Webカメラやビデオキャプチャデバイスなど)に対応したソフトを起動すれば、このカメラで映像を撮影できるはずである。
筆者は、いつも動画の収録に使用している、OBS(Open Broadcaster Software)を使用した。OBSでは、本機の取扱説明書どおり「GENERAL-UVC」という名前で認識され、640×480ドット(VGA解像度)のカメラとして使用できた。
この場合、画面左上の日付は書き込まれず、プレーンな映像が取得できた。しかし、一緒に収録できるはずの音声は収録されておらず、その代わりに、テストパターンのようなピー音が入っていた。製品の使用なのか、この個体の不具合なのかは分からなかった。
まとめ
今回の商品も実用性はほとんどないが、実際に撮影できるカメラがキーホルダーになっているのは面白いと思った。ただ、全機能を使うにはパソコンが必須、というのはゲームセンターの景品として、ユーザー層を考えるとややハードルが高いのではないかとも思った。
動画
今回も記事の内容を動画にしましたので、あわせてご覧ください。


